| 財産分与 |
財産分与とは婚姻生活において夫婦で築いた共有財産を清算し財産を分け合うことです。 夫婦が婚姻中に築いた財産は夫婦の共有財産となります。夫だけが働き、妻が専業主婦で あったとしても夫が稼いだ収入は妻と協力して築いた財産ということになります。 財産分与の割合は専業主婦の場合では30%〜50%程度が目安となっています。 財産分与の対象は婚姻期間中に夫婦が協力して築いた夫婦共有財産です。現金、預貯金、 不動産など様々な財産が対象となります。たとえ一方配偶者の名義のものであっても夫婦が共 同で築いたものであれば財産分与の対象となり得ます。相続財産や贈与財産など一方配偶者の 固有財産は財産分与の対象になりません。また、負債についても夫婦が負担しなければならな い負債なのかそれとも一方配偶者の固有の負債なのか注意が必要です。 財産分与には夫婦共有財産を清算するほかに、扶養的要素や慰謝料的要素を含める場合 もあります。離婚協議においては離婚後の生活も十分に考えて財産分与の内容を決めることが 重要です。 |
| 養育費 |
養育費とは子供を養育するために必要な費用のことで子供に対して支払われる金銭です。 子供の衣食住に必要な費用や娯楽費などが含まれ親と同程度の生活水準を目安に金額を決 めることになります。 養育費の金額は夫婦それぞれの収入、財産や生活水準などを考慮して離婚協議により決め られることになります。養育費の金額については特に基準があるわけではありませんが子供一人 につき3万円〜6万円/月が多いように思われます。 |
| 慰謝料 |
慰謝料とは精神的苦痛に対して支払われる損害賠償のことをいいます。 不倫や暴力など離婚の原因を作った一方配偶者が他方に対して支払う金銭のことです。 慰謝料の発生する原因には、暴力や不倫、生活費を渡さないなど様々な要因があります。 慰謝料は離婚に際して必ずしも発生するものではありません。 慰謝料の支払については支払う側及びその金額について離婚協議で決めることができます。 慰謝料請求権と財産分与請求権は性質の異なる請求権として慰謝料請求権の独立性が認め られています。一方、財産分与は離婚による慰謝料を含めることができるとされています。このこと を慰謝料的財産分与といいます。 離婚慰謝料の金額には明確な基準があるわけではありませんが、裁判例からみると100万円 程度から1,000万円を超えるものもあり、最も多い金額は200万円程度のようです。また、慰謝 料と財産分与を合わせた金額では200万円〜600万円程度のケースが多いようです。 |
| 財産分与や慰謝料について |
財産分与や慰謝料は離婚後に請求することもできます。しかし時間が経つと財産内容の把握 が難しくなり、時間がかかる上、労力や精神的な負担も大きくなります。金額的にも減少する傾 向があります。財産分与は離婚が成立した日から2年以内、慰謝料は3年以内に請求しなけれ ばなりません。 離婚届を出す前に離婚協議書や公正証書を作成しておくことは重要なことです。 |
| 親権者 |
未成年の子供がいる場合には親権者を決める必要があります。親権とは子供の世話をしたり、 しつけや教育をする「身上監護権」と子供の財産を管理したり法的手続きを行う「財産管理権」 を言います。離婚協議で親権者と監護権者をそれぞれ分けることもできます。 離婚届を提出する場合には未成年の子の法定代理人として親権者の記載が必要になります。 また、一度受理された親権者を変更するためには家庭裁判所での手続きが必要となりますので 親権者を決める際には慎重に行わなければなりません。 |
| 面接交渉権 |
面接交渉権とは、子供と生活を一緒にしていない親が子供と会って一緒に時間を過ごしたり することができる権利のことです。後々のトラブルにならないためにも離婚協議によってあらか じめ、具体的な面接交渉の方法を決めておくことが必要です。 |
離婚のご相談から離婚協議書(公正証書)の作成まで!
離婚には4通りの方法があります。
夫婦で離婚について話し合いを行い、お互いが離婚について合意すれば、
市区町村役場へ「離婚届」を提出することにより離婚は成立します。
離婚の約90%はこの協議離婚により行われています。
1.離婚の準備
離婚するためには解決しなければならない様々な問題があります。
大きくは金銭問題と未成年の子供がいる場合の親権問題です。
そのほかにも離婚後の住居をどうするかまた、専業主婦だった場合には
離婚後の収入獲得をどうするかなど、離婚するためには解決しなければ
ならない様々な問題があります。
@金銭問題
金銭問題には主に財産分与、未成年の子供の養育費、慰謝料の3つが
あります。
財産分与は離婚をするすべての夫婦に共通する問題です。婚姻期間中
に夫婦が協力して築いた夫婦共有財産を清算する必要があるからです。
未成年の子供がいる場合には、子供の養育を親が見なければなりませ
ん。そのことは夫婦が離婚して別々の生活をすることになったとしても
変わりません。また未成年の子供が親に養育してもらうことは子供の当
然の権利でもあります。子供の養育をどのように行うかまた、そのため
の養育費をどのように負担するのかについて決めなければなりません。
慰謝料は全ての夫婦に発生する問題ではありません。
離婚原因が一方配偶者の不倫や暴力によるなどの他方配偶者が受けた精
神的苦痛に対して支払われる金銭です。
その他、離婚後の生活について話し合っておくことも重要なことです。
A親権問題
婚姻期間中は未成年の子供の親権については夫婦が共同して行うこと
とされています。離婚する場合には未成年の子供の親権者を定める必要
があります。
2.離婚協議の内容を離婚協議書や公正証書にする!
離婚協議で話し合った内容については離婚協議書や公正証書を作成する
ことになります。離婚に際して夫婦が2人で合意した内容は後に法的効力
を生じる根拠となるからです。離婚協議の内容を口約束のみで済ませてし
まうと合意した内容の証拠が残らないため、後でトラブルが発生した場合
に、合意した離婚給付等の内容について証明を行うことができなくなりま
す。
トラブルが起きることは決して好ましいことではありませんが、万が一
の時の対応のためにも離婚協議で合意した内容を離婚協議書や公正証書に
しておくことは重要なことです。
@離婚協議で合意した内容を離婚協議書や公正証書に残していない場合には、
何も証拠が残りません。後にトラブルが発生した場合には対処困難となり
ます。
A離婚協議で合意した内容を離婚協議書にして残していれば、合意内容につ
いて証明資料として使用することができます。
B離婚協議で合意した内容を強制執行認諾条項付の公正証書にして残してい
れば、金銭が支払われない場合でも強制執行を行うことにより合意内容を
実現することができます。
離婚協議で合意した内容をを公正証書にする最大の理由はここにあります。
※公正証書の作成にあたっては行政書士が代理人となることができます。
3.離婚の方法
夫婦で離婚の協議をする→離婚成立→離婚協議書(公正証書)作成→離婚届
↓
協議不成立→離婚調停→離婚成立(調停調書)→離婚届
↓
調停不成立→調停にかわる審判→離婚成立(審判書)→離婚届
↓ ↓
離婚裁判←←審判不服の異議申立
↓
↓→→(勝訴)離婚成立(判決書)→離婚届
↓
(敗訴)離婚できない
※先に離婚届を出してしまうと満足な離婚協議が行えないことがあり
ますので、離婚届は必ず離婚協議書や公正証書が出来上がってから
出すようにしましょう。
・協議離婚
夫婦の話し合いによって離婚する方法です。
離婚給付等の内容について、離婚協議書や公正証書を作成することは
重要なことです。
夫婦の合意と離婚届の受理による簡単な手続きで離婚が成立し第三者
にプライバシーが知られることがないのが利点です。
・調停離婚
離婚協議で合意ができない場合には家庭裁判所に調停を申し立てます。
調停では調停委員が夫婦双方から事情を聞き話し合いにより解決を図
ることになります。
調停により離婚が成立すると調停調書の謄本を添えて離婚届を提出す
ることになります。
・審判離婚
離婚調停により合意ができない場合でも家庭裁判所の判断で調停に代
わる審判を下すことができます。
審判により離婚が成立すると審判書の謄本と確定証明書を添えて離婚
届を提出することになります。
・裁判離婚
調停離婚が成立しない場合や審判離婚が確定しない場合には裁判を起
こすことになります。
裁判で離婚が認められるためには民法規定の離婚原因が必要です。
@配偶者に不貞な行為があったとき。
A配偶者から悪意で遺棄されたとき。
B配偶者の生死が3年以上明らかでないとき。
C配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき。
Dその他婚姻を継続しがたい重大な事由があるとき。
| 調 停 離 婚 |
| 裁 判 離 婚 |
| 審 判 離 婚 |
| 協 議 離 婚 |
4.離婚後の戸籍と姓
@結婚のときに姓を改めた人は離婚後の姓と戸籍について決めておかなければなりません。
・離婚後は、旧姓に戻り結婚前の親の戸籍に戻ります。
・離婚後は、旧姓に戻り新しく戸籍を作ります。
・離婚後も、結婚時の姓を名乗り新しく戸籍を作ります。
離婚後に子供を自分の戸籍に入れる場合には新戸籍を作ることとなります。
結婚時の姓を名のる場合には離婚成立後3ヶ月以内に婚氏継続の届出をしなければなりま
せん。この届出は離婚と同時に行うようにしましょう。
A子供の姓と戸籍
子供の姓と戸籍は離婚後も結婚時と変わりません。
両親のどちらが親権者であってもまた、どちらと同居していたとしても子供の戸籍は父母の
離婚による影響は受けません。
旧姓に戻った母親が親権者となり子供と同居する場合には、親と子供の姓と戸籍が異なる
こととなり、日常生活の上で様々な不便が起こる可能性があります。
子供の姓を母親と同じ姓にするには、
子供が15歳未満の場合では親権者が家庭裁判所に変更許可の申し立てをすることになります。
また、子供が15歳以上であれば本人が申し立てをすることができます。
子供が同居する親の姓に改姓した場合であっても、成人して1年以内であれば市区町村の
戸籍課に届出るだけで旧姓に戻ることもできます。
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離婚協議できめたことは離婚協議書や公正証書にして残しておきましょう。
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